「はぐれ刑事」の読みは
「はぐれでか」
です。
1975年に日本テレビで放映された刑事ドラマです。
当時の連続ドラマで全13回というのは短いですが
ストーリー的に唐突感はないことから、当初から
1クール前提だったと考えます。
実は私、子供の頃に日テレの深夜枠で再放送して
いたのを新聞の番組欄でみてて、やがて大人に
なって「はぐれ刑事」がテレ朝で放映していて
ウキウキして観たら藤田まことさん主演の
「別物」
でがっかりしたものです
(「はぐれ刑事純情派」も面白いですが)
その後、やっと中古DVDで購入し今回初めて
全話観ることが出来ました。
「はぐれ刑事」の面白さは、なんといっても
「ストーリー、背景、人情味が見事にド昭和」
であることです。
舞台は下町(主に台東区・荒川区)、平幹二朗様演じる
風間刑事と初回の銃撃戦で風間を誤射してしまう
新米刑事の影山役に沖雅也様、30歳年下の女房がいる
滝川捜査課長に名優小沢栄太郎様、さらになんの
仕事をしているのかよくわからないフーテンの女性
「ラリパッパーのお京」に当時のボインちゃんキャラの
ホーン・ユキ様。。。もうこの時点で濃いな~w
そして体内の銃弾を頑なに取らせない風間を検査の
度に諭すシカゴ帰りの外科医新藤役に田中邦衛様
彼をサポートするナースの妹役に夏純子様、そして
昭和のドラマには欠かせないバイプレーヤーで
プライベートでもお騒がせだった火野正平様が
若手医師として登場します。
(毎週登場するゲストの役者さん達も豪華)
ドラマのストーリーはアマゾンとかのレビューで
むっちゃネタバレしているのでここではふれません。
一つ言えるのは、このドラマは
「一話完結だけど全話見ると全ての意味がわかる」
というよく考えられたコンセプトであるということです。
今どきの刑事ドラマに比べると、展開の単調さや
大きなどんでん返しはありませんが、風間が体内にある
銃弾に苦しみ悶絶するシーンが、ギルの笛に苦しむ
キカイダーのように
「週一のお約束」
になっていたり、お京が行きつけの飲み屋で飲んでいる
「焼酎のミルク割り」
が見た目完全にただのミルクだったり、外科医の新藤が
病院の診察室でぷかぷか煙草吸ったり酒を呑んだりと
令和だったらコンプラアウトな振る舞いだったり
影山刑事が新米とはとても思えない容疑者への凄みの
効いた拷問尋問をしていたりと、昭和の刑事ドラマに
ありがちな突っ込み所満載な所が。。。たまりませんw
ちなみに小沢栄太郎様は実生活でも37歳年下の奥様と
亡くなるまで一緒だったそうです。
それにしても昭和の刑事ドラマってほんと喫煙シーン
多いな~しかもポイ捨てしてるし^^;
昭和好きな人にとっては浅草の商店街や昔の都電荒川線
がよく出てくる所や、下町情緒あふれる商店街の人達
の姿がツボかもしれません^^
沖雅也様のようなニヒルな俳優さんは令和には出てこない
だろうな。。。
『陽かげりの街』ペドロ&カプリシャス(TVサイズ・擬似ステレオ)
了
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